■ KBC図鑑とは

東急キッズベースキャンプ(KBC)の社員が、日々のモノゴトを皆さんにお届けするオウンドメディアです。 KBC図鑑について

広がる輪

KBCで過ごす中で、子どもたちは様々な経験を重ね、毎日一歩ずつ成長。
「KBCものがたり」では、キッズコーチや保育士、栄養士たちが、キラキラ輝く子どもたちの成長の姿を記しています。

しっかり者のわかばちゃん。
時計を見ながら準備をきちんと済ませて、おやつの時間や帰りの会が始まる前にはいつも姿勢良く待っています。
そして、わかばちゃんはとっても恥ずかしがり屋さん。

自分から積極的に周りのお友達に声を掛けることはありませんが、わかばちゃんのその姿がみんなの良いお手本となり、わかばちゃんのおかげで学童室は素敵な輪が広がっていました。

そんなわかばちゃんは、皆の前で褒められるのは恥ずかしくてちょっと苦手な様子。

ありがとうの気持ちを伝えたい時は、チャンスを見計らっては「さっきは、片づけを手伝ってくれてありがとうね!助かったよ。」などとこっそり伝えます。
すると、わかばちゃんはいつも恥ずかしそうに「うん」と小さく頷いてくれます。

ある日の工作イベントの時、工作が大好きなわかばちゃんは、部屋の隅でせっせと製作をしている様子でした。

イベントが終わる頃に、わかばちゃんが僕のところにそっとやって来て、青と緑で編んだミサンガと手紙をプレゼントしてくれました。

青と緑は私の好きな色です!!

そして、手紙には「アルさん、いつもわたしのことを見ていてくれてありがとう!嬉しいよ。」と書いてありました。

その後しばらくして、僕は他の学童への異動が決まり、そこからわかばちゃんとは会えなくなっていました。

そして、年度末に開催された学童全体の大きなイベントで久しぶりにわかばちゃんと再会!
そこには積極的に周りへ声を掛け、みんなで協力しようと頑張るわかばちゃんがいました。

最近の様子を知るキッズコーチに聞いてみると、
わかばちゃんは、お友達一人ひとりの得意な事や良いところを見つけて、口に出して伝えるようになったそうです。
わかばちゃんは、恥ずかしがり屋さんから一歩踏み出し、今度は、みんながお互いの良さを見つけて伝え合える素敵な輪を作ってくれていました。
わかばちゃんからの手紙に、「わたしのことを見ていてくれてありがとう」と書いてあったことをふと思い出しました。
わかばちゃんがどんどん変わっていき、周りの子たちへと広がっていく様子を見ていたかったなと少し残念な気持ちもしましたが、遠くのほうから「アルさーん!!」と最高の笑顔で手を振ってくれるわかばちゃんの姿が眩しくて、私も最高の気分になりました。

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